明かりは「部屋用」と「手元用」を分けて考える
停電時の明かりは、1つで全部をまかなおうとせず、用途ごとに使い分けるのがポイントです。
- ランタン:部屋全体をやわらかく照らします。食事や家族で過ごす部屋に1台、トイレや洗面所用にもう1台あると便利です。
- 懐中電灯:遠くまで照らせるので、夜間の移動や屋外の確認に向いています。
- ヘッドライト:両手が空くため、片付けや調理、子どもや高齢の方の介助をするときに重宝します。
地震が夜に起きた場合に備え、寝室の枕元にも小さなライトを1本置いておきましょう。暗闇の中でガラスの破片などを踏んでけがをするのを防げます。
ランタンは、なるべく高い位置に吊るすと部屋全体が明るくなります。テーブルに置く場合は、白い壁や天井に向けて光を反射させたり、レジ袋をかぶせて光を拡散させたりすると、まぶしさが和らぎます。
ろうそくを避けたい理由
停電というと、ろうそくを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、余震で倒れたり、カーテンなどに燃え移ったりすると、火災につながるおそれがあります。過去の震災でも、停電中のろうそくが原因とみられる火災が報告されています。明かりには、火を使わないLEDライトを選ぶのが安心です。
電池は種類をそろえて多めに
ライトやラジオを選ぶときは、使う電池の種類をそろえておくと、予備の管理がずっと楽になります。家庭では単3形に統一するのがおすすめです。
電池の必要量は、使う機器と時間から考えます。たとえば、夜の6時間をランタン1台で過ごす場合、ランタンの連続点灯時間が電池1セットで30時間なら、1週間で約42時間、電池は2セット程度が目安です。点灯時間は明るさのモードによって大きく変わるため、取扱説明書の数値を確認しておきましょう。
乾電池にも使用推奨期限があります。ローリングストックの考え方で、ふだんから使いながら新しいものに入れ替えていくと、いざという時に「使えなかった」を防げます。
スマートフォンの電源をどう確保するか
安否確認や情報収集に欠かせないスマートフォンは、停電時こそ電池残量が気になります。主な方法は次のとおりです。
モバイルバッテリー
手軽で持ち出しにも向いています。容量の表示(mAh)は、そのまま充電できる量ではありません。変換時のロスがあるため、実際にスマートフォンへ充電できるのは表示容量の6〜7割程度と考えておくとよいでしょう。
ポータブル電源
容量の大きな蓄電池で、スマートフォンの充電だけでなく、電気毛布や小型の家電を動かせるものもあります。容量はWh(ワットアワー)で表され、使いたい機器の消費電力(W)×使用時間(h)で必要な容量の見当がつきます。ここでも変換ロスがあるため、容量に余裕をもって選ぶことが大切です。
手回し・ソーラー充電
電池切れの心配がない一方、充電できる量は多くありません。ほかの電源が尽きたときの「最後の手段」として備えておくと安心です。
停電が起きたら、画面の明るさを下げる、使わないアプリを閉じる、省電力モードにするなど、まずは消費を抑えることも忘れずに。
情報を得るためのラジオ
停電中はテレビが見られず、通信も混み合ってスマートフォンがつながりにくくなることがあります。電池で動くラジオがあれば、地域の被害状況や給水・配給の情報を得られます。ライト・ラジオ・充電機能が一体になった製品は、持ち出し用リュックに入れておくのにも便利です。
停電からの復旧時には、電気製品からの出火(通電火災)に注意が必要です。避難などで家を離れるときは、ブレーカーを落としてから出かけましょう。
参考:内閣府「防災情報のページ」(https://www.bousai.go.jp/)、首相官邸の防災関連ページ、農林水産省の家庭備蓄に関する資料など。お住まいの地域の避難場所やハザードマップ、ごみの出し方などは、自治体の防災情報をご確認ください。